[Team SKY] クリテリウム・ドゥ・ドーフィネ2012第4ステージ / 横風吹く53.5kmタイムトライアル 総合首位ウィギンズが他を圧倒!
- レース
[Team SKY] クリテリウム・ドゥ・ドーフィネ2012第4ステージ / 横風吹く53.5kmタイムトライアル 総合首位ウィギンズが他を圧倒!
ツール・ド・フランスの運命を握るタイムトライアルと同じ53.5kmの距離で行なわれた、クリテリウム・ドゥ・ドーフィネ第4ステージ。マイヨジョーヌを着るブラドレー・ウィギンズ(イギリス、チームスカイ)が、世界チャンピオンを破る圧倒的な走りで優勝した。
1時間03分12秒のトップタイムで優勝したブラドレー・ウィギンズ(イギリス、チームスカイ): photo:Cor Vos 2010年にツールと同じA.S.O.(アモリー・スポーツ・オルガニザシオン)主催レースとなったドーフィネ。2011年大会では、ツールと全く同じコースで個人TTを行なうなど、「ツール前哨戦」としてのキャラクターを確立させている。
今年の個人TTは、距離が53.5kmに及ぶ本格的なもの。場所は異なるが、ツールの最終日前日に行なわれる個人TTと全く同じ距離で行なわれる。TTの比重が高いとされる今年のツールの総合争いを占う上で、この第4ステージの結果が重要な指針となる。
ステージ3位・1分11秒差 マイケル・ロジャース(オーストラリア、チームスカイ): photo:Cor Vos 3日前に総合首位に立った際「自分のスキンスーツを着てTTを走りたいので、あえて数秒失ってマイヨジョーヌを手放したい」と話していたウィギンズ。1時間強のTTにおいて、身体に馴染むスキンスーツの実戦テストは欠かせない。
しかし、チームが用意したワンピースではなく、総合リーダーは大会側が用意したマイヨジョーヌを着る必要がある。ウィギンズは本番の予行演習が出来なかった。だがそんな些細なことを吹き飛ばすほどウィギンズの走りは冴えていた。
ステージ30位・3分28秒差 リッチー・ポルト(オーストラリア、チームスカイ): photo:Cor Vos 昨年ドーフィネとツールのTTで連勝し、アルカンシェルを着るトニ・マルティン(ドイツ、オメガファーマ・クイックステップ)は34秒遅れ。TTスペシャリストをも圧倒する走りで、ウィギンズがステージ優勝に輝くとともに、大きな総合リードを築き上げた。
「今日は風が強かったが、正真正銘僕向きのコースだった。このレースのために人生を捧げてきたようなもの。世界チャンピオン(マルティン)を打ち負かすなんて簡単に出来るもんじゃない。前にカデル(エヴァンス)が見えたものの、僕のレースは特に変わらず進み続けた。彼の走りに関係なく、自分の走りに集中し続けた」。例年以上に良い仕上がりを見せているウィギンズの言葉は自信に満ちる。
Defending champ Wiggins now tops the GC by 38 seconds…: TEAM SKY この日の走りで、ウィギンズがツールのマイヨジョーヌ最有力候補に浮上したことは間違いない。「これはツールに向けたメッセージ。でもカデルは間違いなくツールを前にコンディションを上げてくるだろう。今はドーフィネを走っているのであって、ツールはまた別の話。昨年もドーフィネの時点でカデルはコンディションを上げきっていなかった」。
「このドーフィネには勝つために出場している。力強い走りを示したチームメイトたちも、僕をサポートする準備は整っている。明日から3日間は厳しい山岳ステージだ」。