[Team SKY] ツール・ド・ロマンディ2012 第5ステージ / 最終山岳TTで2勝目をマークしたウィギンズ 逆転総合優勝でツールに弾み
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[Team SKY] ツール・ド・ロマンディ2012 第5ステージ / 最終山岳TTで2勝目をマークしたウィギンズ 逆転総合優勝でツールに弾み
4月29日、ツール・ド・ロマンディはスイス有数のリゾート地であるクランモンタナで幕を閉じた。本格的な山岳を含む16.24kmの山岳個人タイムトライアルで、ブラドレー・ウィギンズ(イギリス、チームスカイ)が最速タイムをマーク。前日に奪われたリーダージャージを狙い通り奪い返した。ルイ・コスタ(ポルトガル、モビスター)は3位に
28分56秒のトップタイムで優勝したブラドレー・ウィギンズ(イギリス、チームスカイ): photo:Kei Tsuji
総合表彰台、左から2位アンドリュー・タランスキー(アメリカ、ガーミン・バラクーダ)、優勝ブラドレー・ウィギンズ(イギリス、チームスカイ)、3位ルイ・コスタ(ポルトガル、モビスター):photo:Kei Tsuji 最も注目が集まったのは、総合2位ウィギンズと総合1位ルイスレオン・サンチェス(スペイン、ラボバンク)の闘い。前日の第4ステージでボーナスタイムを獲得したLLサンチェスが、9秒のリードをもってウィギンズを迎え撃つ。
ノーマルバイクにアタッチメントでDHバーを付け、簡易TTバイクポジションで走ったウィギンズ。1級山岳の登り口でチェーンを落とすトラブルに見舞われたが、落ち着いてペースを取り戻し、28分56秒のファーステストタイムを叩き出す。
最終走者のLLサンチェスは、苦い表情を浮かべながら1分23秒遅れでゴール。最終日までもつれた総合争いは、ウィギンズの圧勝に終わった。チーム総合成績トップに輝いたチームスカイ / photo:Kei Tsuji 軽いステップで機嫌良く記者会見に登場したウィギンズは「チェーンが落ちたとき、落ち着いて対処した自分を誇らしく思う。数年前だったら、子どもみたいにバイクを沿道に放り投げていたと思う。自分にとって次に繋がる良いテストだった」と笑顔で話す。
当然、記者からは7月のツール・ド・フランスに関する質問が飛ぶ。「冬に厳しいトレーニングを積んだ成果が出ている。満足しているし、これから先のレースでもそのトレーニングが効力を発揮すると思っている。だけど、7月に向けてまだまだやるべきことは山ほどある。今日の走りを見る限り、エヴァンスはまだ本調子ではないけど、彼は彼のプログラムで動いている。あくまでも自分のプログラムにそって調整するまでだ」とウィギンズ。ブラドレー・ウィギンズ(イギリス、チームスカイ)がTTで使用したピナレロ: photo:Kei Tsuji
パリ〜ニースに続くUCIワールドツアーのステージレース制覇。UCIワールドツアーランキングでは5位に浮上している。まだまだ4月という早い時期だが、ウィギンズがマイヨジョーヌに向けた調整の点でライバルたちの一歩先を走っているのは間違いない。
そしてそのウィギンズの活躍を支えたリッチー・ポルト(オーストラリア)がステージ3位、マイケル・ロジャース(オーストラリア)がステージ7位に。チームスカイは断トツでチーム総合成績トップに輝いた。ウィギンズの頼れるアシスト2人は、ジロをパスしてツールに集中する。