世界最高峰のDHチーム
Santa Cruz Syndicateが
信頼を寄せるペダルとサドル


サンタクルズ・バイシクルズ(USA)のファクトリーチームとして、2006年に発足して以来、ダウンヒルやフリーライドコンテストで成績を収めているサンタクルズ・シンジケート(以下シンジケート)。
現在のチームロスターは、2003、2012、2013年のDHI世界チャンピオン、グレッグ・ミナー(南アフリカ)、2019年シリーズランキング5位のロリス・ヴェルジェ(フランス)にルカ・ショウ(アメリカ)。これにコーチとして2009年世界チャンピオンのスティーブ・ピートが在籍している。
100分の1秒差で勝負が決まることも珍しくはないダウンヒル競技は、機材がめまぐるしく進化するスポーツの1つでもあり、ファクトリーライダーは、次世代の市販バイク開発のためのフィールドテストを行なう責も担っている。

そんな彼らが信頼してチョイスするサドルとペダルは、「フィジーク」と「クランクブラザーズ」。
チーム設立以来のパートナーであるクランクブラザースと、2017年からサポートに加わったフィジーク。いずれのグラヴィティ競技向け製品にも、シンジケートライダーの声が反映されている。

3度の世界チャンピオンに輝くグレッグ・ミナーが、富士見高原リゾートをパワフルに駆け抜けました。3度の世界チャンピオンに輝くグレッグ・ミナーが、富士見高原リゾートをパワフルに駆け抜けました。
Steve Peat(スティーブ・ピート)
2016年にワールドカップから引退した後も、ダニー・マッカスキルやハンス・レイらとムービー撮影に出かけたり、エンデューロにスポット参戦している"ピーティ"。今回は他の3人より先に帰国した彼だが、初めて日本のトレイルを走って楽しんだという。そんな彼とクランクブラザースの繋がりはチーム設立よりも長く、2003年に発表されたDH用クリップレスペダル「マレット」の開発にも大きく貢献している。
「クランクブラザーズのペダルを使い始めてから、キャッチミスはほとんどなくなった。マディなコースでも確実にキャッチ&リリースできるのはダウンヒルライダーにとって非常に重要なことなんだ。トレイルライドではマレットEもお気に入りさ!ボディがコンパクトで木の根や岩にひっかかりにくいのがポイントだね。クランクブラザーズペダルは、補修パーツが豊富に用意されてあるしメンテナンスが簡単だから、結果的に長く使えるよね。」
フィジークサドルについては「これまではすでに製品化されているサドルの中から良さそうな物を選んで使ったり、チームが用意したものをそのまま使っていたけど、バイクの進化やコースの変化に対応した新しいサドルの開発に携われたことが嬉しい。ベースの硬さやトップの形状まで、納得いくまでテストして出来上がったのが“アルパカ"*1 だよ。」
どれがお気に入り?の問いに「マレットDH 11が最高さ!ブラック/ゴールドって最高にエレガントじゃない?」どれがお気に入り?の問いに「マレットDH 11が最高さ!ブラック/ゴールドって最高にエレガントじゃない?」
Loris Vergier(ロリス・ヴェルジェ)
現世界チャンピオンのロイク・ブルーニらと並び、"第2次フレンチセンセーション"の1人として常に優勝候補に挙げられるのが23歳のヴェルジェ。有名レーサーを輩出する南フランスに生まれ、10歳からDHレースを始め、ジュニア世界チャンピオンを獲得。2018年にはV10 29erでワールドカップ初優勝を挙げている。「セドリック・グラシア2世」と言われるほど陽気な彼だが、19年世界選でのクラッシュで痛めた左腕を手術したため、今回のツアーはすべて「見学」となってしまった。それでも終始笑顔でファンと接するなど、退屈なそぶりは微塵も感じさせないあたりがピーティをして「次の世界チャンピオン候補」と言わしめる所以かもしれない。

DHだけでなくトレイルライドでも使っちゃうくらい、ALPACA GRAVITAが気に入ってるんだ!DHだけでなくトレイルライドでも使っちゃうくらい、ALPACA GRAVITAが気に入ってるんだ! そんな彼にお気に入りを尋ねると「マレットDH!っていうより、これしか使ったことないんだよ(笑)。トレーニングやチームメイトとトレイルに行くときもこれ。マレットEも使ったことがない。僕にはペダルのサイズや軽さよりも、しっかり踏ん張っていられるほうが大事なんだ。ダウンヒルって、いかにミスを少なくして走るか?で勝負が決まる。もしスリップしても素早く足を出してリカバリー。その後すぐにペダルに戻れるか?そこでタイムは大きく違ってくるから、プラットフォームが大きくてキャッチしやすいマレットDHはどこでもOKなんだ(笑)」
フィジークサドルについても「一昨年からテストしてきたアルパカ グラヴィータ*1 が一番気に入ってる。ウエットやマディのコースでも確実に身体を支えてくれるし、体重移動がしやすいから登りも快調。なによりバイクが最高にクールに見えるじゃない!」

移動続きで少々お疲れ気味のルカですが、ライドセッションでは29erで圧巻のパフォーマンスを見せてくれました。移動続きで少々お疲れ気味のルカですが、ライドセッションでは29erで圧巻のパフォーマンスを見せてくれました。
Luca Shaw(ルカ・ショウ)
ヴェルジェと一緒にシンジケートに加入したルカは、アメリカのレーサーの多くがそうであるように、自宅の裏庭でBMXやオートバイに乗って、マウンテンバイクに必要なバランス感覚を養いながら成長。兄のウォーカーと共にレース経験を積み、シンジケートに加入すると、'18シーズンは3レースで予選最速タイムをマーク。「落ち着いて決勝を走れば、すぐにでも勝てる」とコーチ・ピーティも期待を寄せる。ルカのペダルチョイスは、ロリスに比べて多彩だ。ライドシーンに応じてマレットEと、マレットDHを使い分けているという。「マレットDHは、バイクが振られたり岩などにヒットしても足が外れることがない安心感が気に入ってる。シューズとの相性もいいんだ。スタンプは足のサイズによってプラットフォームの大きさを選べるのがいいよね。こちらもピンの食いつきがすごくいいし、踏んだときの感触がいいから安心して飛べるんだ(笑)。」
「サドルも色々使うよ。DHレースにはアルパカ グラヴィータ*1。そしてトレイルにはアルパカ テラ*1。絶えず重心を移動させているDHでは、トップがフラットで、股の内側にひっかからずにスムーズに動ける形状が欲しい。エンデューロやトレイルではサドルに体重を預けることも多いから、座ったときに安定感のあるほうがいいね。あとは細かいところだけどサドル自体の柔軟性っていうのかな?適度にしなってくれるからエンデューロでも快適なんだ。」

シューズに合わせて短めにピンをセットした、愛用のマレットDHの印象は「プラットフォームが広くて、ソールへの食いつきも良いのがレースでも信頼できるポイントだね。」シューズに合わせて短めにピンをセットした、愛用のマレットDHの印象は「プラットフォームが広くて、ソールへの食いつきも良いのがレースでも信頼できるポイントだね。」 普段のトレーニングでも使っているというフィジークの新製品ALPACA TERRA(アルパカ テラ)。普段のトレーニングでも使っているというフィジークの新製品ALPACA TERRA(アルパカ テラ)。

大の日本通だというグレッグは、怪しい日本語を駆使しながらファンと交流。「またウドンが食べられて嬉しいよ(笑)。」大の日本通だというグレッグは、怪しい日本語を駆使しながらファンと交流。「またウドンが食べられて嬉しいよ(笑)。」
Greg Minnaar(グレッグ・ミナー)
現役レーサーの中で、最も多く表彰台に上って*2 いるグレッグ。2004年から2007年までホンダが運営するチームにいたこともあり、今回のツアーコンダクターとしても活躍。20年におよぶレースキャリアは、バイクやパーツづくりにも影響を与えているが、中でも13年にわたるクランクブラザースとのパートナーシップは、彼の開発能力の高さを物語っているといえるだろう。「長い付き合いだから、カリフォルニアのオフィスに行って、スタッフと一緒にトレイルを走ってはいろんなことを話しあうこともあるし『ここを変えてくれないか?』って頼んだこともある(笑)。」
ルカ同様、乗るバイクに応じてペダルを使い分けるグレッグは、シューズとのマッチングが大切だという。「使っているシューズがモデルチェンジして、ソールの形状や材質が変わってもペダリングへの影響が出ないことと、踏み込んだときにソールの変形でロスが生まれないこと。それに少し矛盾してるかもしれないけど、ペダル上で足が動かせること」ハイスピードで走行しながら、絶えずバランスを取らなければならないダウンヒルでは、ペダルの上でも細かな体重移動を行なうため、自由度が必要だと語る。「マレットはそうした要求を満たしてくれる完成されたペダル。みんな使っているし"フォロワー"も多いよね(笑)。カラーやルックスも気に入ってるんだ。」

足の自由度を重視するグレッグは、ほとんどピンの突き出しがない。エッジ部分の塗装のはげ具合から激しいライディングがうかがえる。足の自由度を重視するグレッグは、ほとんどピンの突き出しがない。エッジ部分の塗装のはげ具合から激しいライディングがうかがえる。 「耐久性もサドル選びのポイント」という言葉通り、ハードに使い込んだ形跡あり。「耐久性もサドル選びのポイント」という言葉通り、ハードに使い込んだ形跡あり。

そしてフィジークサドルについても「これまでゴビやツンドラを使ってきたけど、よりダウンヒルやエンデューロでパフォーマンスを発揮できるサドルというコンセプトで作られたのがアルパカ*1 だ。5分にも満たないダウンヒル競技で、サドルに座っている時間は数十秒だけど、バイクコントロールになくてはならないパーツなんだ。例えばアルパカ テラはグラヴィータに比べて前部分が幅広くなっているよね?これは登りで効果的な形状だし、後端が広いのは移動区間で疲労回復にも役立つ。あと、僕がこだわったのはサイド部分の適度な柔軟性と、表面のスムーズさ。これらはダウンヒルレースでタイムを削る助けになってくれる」と熱のこもったトークを展開してくれた。
2017・18年全日本王者の井本はじめがシンジケートをアテンド2017・18年全日本王者の井本はじめがシンジケートをアテンド
井本はじめ
今回、先日のオリンピックテストイベントに出場したレーサーに匹敵するグラヴィティ部門の超大物グループをアテンドしたのは、2017、18年全日本チャンピオンの井本はじめ。英語が堪能なうえに国際レース経験も豊富なだけに、シンジケートのメンバーのリクエストに応えて東奔西走。彼が愛用しているのもクランクブラザースのペダル。

「踏み面がフラットで大きいのがいいですね」とスタンプのサイズLをチョイス。「踏み面がフラットで大きいのがいいですね」とスタンプのサイズLをチョイス。 5年ほど前から使い始めたというその理由は「クリートを外す時の滑らかさですね。シューズの減りに応じて(プラットフォームの)ピンの長さを変えることで、硬さを調節できるのも気に入ってます。」またダウンヒルレーサーならではのポイントとして「クリートの後ろからはめることができること。」という。「傾斜がきつい路面では、腰を引いたままキャッチできるので、重心が前に行きにくいんです。これができるのはクランクブラザーズだけじゃないですか?」
ペダルの使い分けも「安定感のあるマレットDHを主に使いますが、テクニカルなトレイルでは、小ぶりなマレットEがいいですね。ペダルよりもシューズが先に岩に当たるので、身体への衝撃が少ない(笑)」

一方、オフシーズンは「最近はスタンプをメインで使ってます。引き足が使えない分、登りのトレーニングにもなるし、踏み面がフラットで大きいので、安定感があるしコントロールしやすく(バイクに)乗るのが楽しいですよ!」

TEXT:Hideyuki Suzuki / STUDIO 909

*1 ALPACA(アルパカ)はフィジークの新しいMTBサドル。もう間もなく登場予定です。
*2 2019年8月時点で77回登壇
※写真はサンプルを撮影したもので、スペックやカラーなど実際の製品と異なる場合があります。
※色調はモニター画面と実物では多少差異がございます。あらかじめご了承ください。